芸術的な料理とクラフトビールの奇跡のマリアージュ〜LIBUSHI×AJB×Bulrush Pop Up Dinner〜


スキーと温泉の街として知られる長野県野沢温泉村。

Anglo Japanese Brewing(=以下、AJB)は、そんな人口5000人ほどの小さな村にあります。

 

ブルワリーを経営するのは、イギリス出身のトム・リヴシーさんと日本生まれの絵美子・リヴシーさん夫妻。

トムさんはもともと大学で芸術を専攻しており、彼の感性溢れる個性的なビールはこれまで多くの人々を魅了してきました。

私もトムさんが造るビールの大ファンであり、いつか野沢温泉のタップルームを訪れてみたいと思っていました。

 

そんな矢先、トムさんが造るビールと芸術的な料理のマリアージュが楽しめるイベントがあるという情報を入手。

さらにその料理を振舞うのがイギリス・ブリストルのレストランBulrushのオーナーシェフであり、トムさんの弟であるジョージさんであるとのこと。

彼のお店はtrip adviserの評価で2000軒の中から1位に輝いたという実績があります。

 

そんな彼が日本の食材を使って創る料理とAJBのビールのペアリングを思う存分楽しんでみたいと思い、「LIBUSHI×AJB×Bulrush Pop Up Dinner」へ参加してきました。

 

高まる期待と12000円という参加費に震えながら、会場である清澄白河のthe fleming houseに到着。

天井が高く、キッチンがついているレンタルスペースであり、普段からフード系のイベントがよく行われている会場です。

 

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キッチンがとても広く、ちょっとしたパーティーにも使い勝手が良さそうです。

 

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ウェルカムドリンクのセゾン。爽やかな味わいで雑味がなく、食前酒にはぴったり。

 

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ビール:セゾン

 

セゾンを飲み終えると、いよいよテーブルへご案内。

すると2杯目のナイアガラグレープサワーがお出迎え。長野名産品であるナイアガラグレープをふんだんに使ったサワーは渋味のない爽やかな酸味が特徴的で、上品なシャンパンのよう。

ここからセゾンとサワーに合わせた前菜料理が続きます。

 

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ビール:ナイアガラグレープサワー

 

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左:豚の頭、エルダーベリージェル 右:ビールクラッカー、西洋サンザシケチャップ

 

写真右のクラッカーはギネスビールとオーツでペーストを作り、それをクラッカーに焼き上げたもの。

きな粉のように見えるものは、なんとイーストフレークとのこと。上にちょこんと乗っている西洋サンザシのケチャップが良いアクセントになっていました。

サクサクの食感とほんのり香るイースティーな風味が、ビールとの相性抜群でした。

 

 

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2年もの牡蠣、ローズビネガー

続いてサロマ湖産の2年もの牡蠣に、ローズビネガーのソースをかけた一品。

ローズビネガーのフローラルなで爽やかな酸味が、凝縮された牡蠣の旨味をより一層引き立てていました。

サワーとの相性は抜群でした。

 

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活き〆関アジ、飛田さんのグラニースミス林檎、大根、ロックサンファイアピクルス

続いて、当日築地で仕入れてきた活き〆関アジのカルパッチョ仕立て。

薄くスライスした大根と、太めのグラニースミスリンゴの二つのシャキシャキ感が良い食感を演出していました。また昆布のように見えるのは、ロックサンファイアと呼ばれる海辺に生える植物のピクルスです。

欧州では一般的に食べられているようなのですが、ガリのような不思議な味わいで良いアクセントになっていました。

 

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ビール:Barrel#2

 

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聖護院蕪、下仁田ねぎ、長野県産きのこ、酵母ソース

続いてBarrel#2と蕪ときのこの酵母ソースのペアリング。

Barrel#2はAJBが初めてバレルエイジにチャレンジしたメモリアルなビールで、今回飲ませていただいたのは18ヶ月熟成ver。

樽に住みつくブレタノマイセス(野生酵母)の風味がしっかり感じられますが、熟成期間が長いためか非常にまろやかで、嫌味のない味わい。深みのあるとても味わい深いビールでした。

合わせる蕪ときのこの酵母ソースは、蕪の食感がしっかり残っていてとてもフレッシュな味わい。

さらに2種類の長野産のきのこは肉厚でとてもジューシー。食べ応えがありました。

そして特筆すべきは酵母のソース。納豆や味噌のような発酵食品特有の風味があり、濃厚な味わいがバレルエイジビールとの相性バッチリでした。

 

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ビール:桃サワー2015

 

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天然鯛、白菜、ワカメソース、燻製ホタテパウダー

 

続いて桃サワー2015と天然鯛のグリルのペアリング。

桃サワー2015は地元産の川中島白桃を使って造られたサワーエールです。

さらにこの桃サワーはシェリー酒などの熟成で用いられるソレラという手法が使われており、2014年の桃サワーに2015年のものをブレンドして造られています。

マイルドな酸味と仄かな桃の風味が料理の味を非常に引き立てていました。

合わせる鯛のグリルは天然鯛の食感が非常にしっかりしており、食べ応え抜群。

燻製ホタテパウダーがホタテの旨みをしっかり表現しており、クリーミーなワカメソースにとても馴染んでいました。

旨みが凝縮された鯛のグリルと穏やかな酸味の桃サワーとの相性はとても良かったです。

 

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ビール:Biere d’Orange

 

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Burlush特製えんどう豆ミソ、みゆきポークロース、ゆずマーマレード、京都産金時人参、ヘリテージ人参ピュレー

 

いよいよメインディッシュの登場。

Biere d’Orangeとみゆきポークソテーのペアリングです。

Biere d’Orangeは文旦オレンジの皮から苦味を抽出したバレルエイジビールです。

ホップが入っていないんじゃないか?というくらい穏やかな苦味で、カーボネーションが低く、非常にマイルドな口当たり。オレンジの風味と甘みが感じられので、ポークソテーとの相性もgood!

ただ個人的にはもう少し苦味が強めでも良かったかなと思います。

合わせるはみゆきポークと金時人参のソテー。

すっきりとした甘みのあるみゆきポークと濃厚な金時人参の甘みが絶妙にマッチ。

ゆずマーマレードソースがアクセントになっており、とても美味しくいただくことができました。

 

 

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ビール:Wee Heavy

 

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タムワーチーズ、トリュフ、菜の花ハニー

ここで黒系ビールの登場です。

Wee Heavy×タムワーチーズの炙り。今回のペアリングの中で個人的にはNo.1の組合せでした。

 

バーボン樽で熟成されたスコティッシュエールの芳醇な味わいと、タムワーチーズの濃厚な味わいが絶妙にマッチ。トリュフの上品な香りとマスタードシードの食感がアクセントとなり、とてもビールが進みました。

 

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ビール:Imperialityp 2017 

 

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チョコレート、キャラメルみかん

 

だいぶ酔いが回ってきたところで、デザートの登場。

濃厚なチョコレートと焼きみかんとみかんゼリーの2種類の食感が楽しめるデザートでした。

またミントのような爽快感がある松のミルクシャーベットと菊の花びらがアクセントになっており、全体的に上品な味わいに。

 

これにバレルエイジのインペリアルスタウトを組み合わせるという最高のデザートでした!

 

 

以上、かなり長くなりましたがLIBUSHI×AJB×Bulrush Pop Up Dinnerイベントレポートでした!

 

リヴシー兄弟のビールと料理のマリアージュは、まさにアートそのものでした。

 

特にジョージさんのお料理はどれも未知の味わいで、とても新鮮な気持ちで味わうことができました。

彼の創る料理は個性的で、イマジネーションに溢れていました。

 

そんなジョージさんの言葉の中で、非常に印象的な一言があります。

 

西洋には旨みという概念がありません。自分たちの身近にある食材を使い、どうやったら日本の”旨み”を表現できるかをチャレンジしています

 

それがまさにイーストフレークや酵母ソースを使った料理のアイディアにつながっているんだろうなと感じました。食の世界は本当に奥が深いです。

 

リブシー夫妻、ジョージさんステキなお料理とビールをありがとうございました!

 

Go on a journey, grab some beer!!

 

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リヴシーご夫妻とともに。

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